2013/10/24 2013年10月24日(木)中日新聞より:カナダの警察・切符を渡して非行防止
いい話だ。
カナダ・カルガリー市の少年は小学校からの帰路、左右の安全を確認して横断歩道を渡
った。お巡りさんが近づいてきた。叱られるのかと思ったらピザの無料引換券をもらっ
た。カナダ全土に広がる「ポジティブ(前向き)切符」だ。
別の少年はヘルメットを着用して自転車で通学したら「切符」をもらった。ケロウナ市
では、ヘルメットをかぶらずに自転車に乗っている子供を警察が最初に注意する際、無
料のヘルメット引換券を配っている。二〇〇二年、ポジティブ切符を最初に導入したの
は、カナダ・リッチモンド警察署だ。当時の署長だったコンピューター会社役員のワー
ド・クラハムさん(54)は「正しいことをする子供を褒める警察官を想像することか
ら始めた」と振り返る。「最初は子供たちはパトカーから逃げていたが、七年後にはパ
トカーに群がるようになった」。地域の寄付や協力で成り立つ「ほんの小さな試み」は
、大きな成果を挙げ始めた。
リッチモンド署は非行に対する違反切符の約三倍、年間約四万枚のポジティブ切符を配
っている。十年間余で少年犯罪は半減。各地に追随する警察が増え、切符はカナゲ全土
に広がっていった。
切符をもらった子供の半数は商品との引き換えをせず、「自分の部屋やロッカーに『ト
ロフィー』として飾っている」とクラハムさん。今も切符の普及活動を続けており、「
日本に試してみる警察があるなら、ぜひ助言したい」と話した。
(ワシントン・竹内洋一)
大人の警察官に認められた少年が、切符をトロフィーとして飾っているところ。こうい
う話があっていい。
見てみて真似る やってみて真似る
あさのおかぎり 真似る良い子は すくすく育つ
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